1972年
コンコルドの初来日
トライスターとDC-10の売込み撮影 HORNET
1972年6月12日 初めて羽田にやって来たConcorde(c/n002 原型第2号機)です。英国空軍のVC-10も来ていました。運用試験の一環として6月2日からテヘラン、ボンベイ、バンコク、シンガポール、マニラを経て東京国際空港へ到着、15日にマニラ経由でオーストラリアへ向かいました。
この飛行は、売込み目的もあって招待飛行などを行いましたが、一番問題の離陸時の騒音が滑走路から2km離れた地点で122ホンというというひどいもので した。(DC-10とL-1011が92 下表参照)
Aerospatiale France – British Aircraft Corporation G-BSST Concorde
Vickers VC10 XV108 Royal Air Force
展望デッキで到着を待っていると、どこかの新聞社のカメラマンが、コンコルドが来たと思ってカメラを構えてくれと。みんな暇してましたので、要求に応じてポーズを撮りましたが、完全なやらせですね。
1972年7月25日、日本国内線に激しい売込み競争を繰り広げていたトライスターとDC-10のデモ機が羽田で顔を合わせました。
Lockheed L-1011-385-1 N305E(イースタン航空の塗装)
McDonnell Douglas DC-10-10 N1338U(社有機)
DC-10を取り囲む機体のマークが懐かしいですね。
・ 参考 航空情報1972年10月号から
vying for adoption 採用を競っている
日替わりメモ2011/05/16から
○ FAIR DEALとは‥ にがうりさんから
DC-10とL-1011デモの見出し≪Fair Lead≫の意味ですが、≪公正な取引を≫とでもいう意味と思います。実に含蓄ある表現ですね。(以下略)
佐伯から : なるほど、そのように訳しましたか。確かに含蓄ある表現です。
ただ、同じ号の編集後記では「盛んなPR合戦の勝敗はどちらに‥‥。」と冷やかし気味に書いておりまして、これではせっかくの含蓄が帳消しになってしまいます。現実にロッキード社による贈収賄事件が起きてしまいました。ウイキリークスが暴露する外交文書あるいは最近の東京地裁での証言のように、国や社を挙げて売り込もうとすれば、大物政治家に頼るのが最も効果的な方法であり、その見返りたるや庶民が見たこともないような札束になるのは、洋の東西を問わず人類が続く限り不滅でありましょう。(以下略)の中身はそういうことが書いてありますが、敢えて佐伯の歴史認識に置き換えました。≪Fair Lead≫の何と空しいことか!