〇 熊本市動植物園にあったF-86D 1969年4月1日に熊本水前寺公園の南の江津湖に市立動物園が開園し、退役して間もないノースアメリカンF-86Dが第2航空団のシャチのマークも鮮やかに展示されました。
この日は、熊本市制80周年のお祝いも行われ、市内上空にブルーインパルスも訪れています。かなり低空で飛び、チャーリーマイクさんの45ミリレンズでF-86F
ダイヤモンド編隊が一杯に写るほどだったそうです。(そんな写真も残っていれば、ヒコーキ雲に載せておきましょうね)
F-86Dセーバードッグについてみると、この時期にF-104Jと入れ替わってどんどん用途廃止が進んでおり、かなりの機体が自治体の公園や学校に貸与されています。MDAP供与機ですから、本来はアメリカへ返還すべきものですが、同じ事情のノースアメリカンT-6とともに、もう返されても処置に困る飛行機ですから、日本国内で希望があれば喜んでということだったのでしょう。
ヒコーキ雲上での推定では、公園や学校に展示されたF-86Dは25機前後ですが、これに、空と陸の自衛隊内に展示された約30機を加えると、供与された122機のうち半数近い機体が退役後の余生を各地で送ったことになり、今の世相からすると信じがたい現象だったと言わざるを得ません。
40数年後の今、どのくらい残っていてどのように管理されているか、お暇があれば機名別索引からでも当たってみてください。