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ヒコーキマニア人生録・図書室 その90  掲載23/09/28  更新23/10/07

 東京ソリッドモデルクラブ 創立70周年記念 ソリッドモデル大作品展

 

2023/09/23(土曜日) 於:東京都文京区 文京シビックセンター 1階

 東京ソリッドモデルクラブ(TSMC) 小林さんから70周年記念 ソリッドモデル大作品展が開催されるとお知らせを頂き 酒井、イガテック両名で見学&インタビューを行ってきました。
 一部の方には成田航空博物館でお会いしていましたが、今回初めての方も多く ソリッドモデルを見学しながら色々お話を聞いてきましたので紹介させていただきます。


 
 公式パンフレットより 公式HPリンク


 TSMCの歴史 


 1,会長 白根 晋次 さん

 ソリッドモデルの製作は15歳から始めソリッドモデルのみ50年以上製作を行っているそうです。
 下記の1機は仕上げるのに1年半程度掛かっており、1日4〜5時間作業しているので1000時間以上時間を費やしているとのことでした。 
 
コンベア B-58 ハスラ― 1/32  


 機体の外側は0.3mmのアルミ板を貼ってあり、アルミを貼るときに 瞬間接着剤を使用するのでソリッドモデルの材料である木材に接着剤が浸み込まないようにあらかじめ表面処理を施している。 アルミ材事態は形に合わせて伸ばすためにバーナーで焼きなましをしておくとのこと。 デカールはメンバーの中に対応モデルを持っている方がいるのでお願いして印刷してもらっているそうです。
 見学者が重量を聞いていましたが、機体の重量は2〜3kg程度かなと話されていました。
 白根会長が 質問者に特別に持たせていましたが重量感を感じていたようです。





三菱一式陸上攻撃機24型 1/32


空技廠 P1Y 銀河  1/32


Ki-44 鐘馗 1/32


雷電 1/32


        

 2,入澤 章信 さん
 

 不在でお話を直接聞くことが出来ませんでしたが、機体の説明を会員の方からお聞きしました。
 機体外装の波板ですが、アルミ板の整形ローラーを使用して1列ずつ加工するため形は揃っていますが手間をかけて作成されているそうです。

ユンカース Ju52 1/32




 3,樋口 政巳 さん

 

 色々お話を聞かせて頂いているうちにキャリアを聞くのを失念していました。
 ホンダの もてぎツインリンク が出来た頃に展示されていたMH-02 は機体の近くまで行ける状態だったので 色々寸法を採寸したり 機体外部に付いているアンテナなど細かい部分まで確認しモデル作成に反映したそうです。
 ホンダジェットが公開された際は 写真などから寸法を割り出していち早くソリッドモデルを作成しましたが、後日確認すると MH-02とは作りの違う部分があり 尾翼の部分など違いを説明いただきました。
 作成のこだわりですが MH-02の窓は黒塗りですが、翼端灯はクリヤな樹脂が埋め込まれています。

ホンダ MH-02  1/72


ホンダ ジェット  1/32


DFS-193  1/32


DS-88 コメット ”ブラックマジック” 1/32


 NHKで45年前に放送された未来少年コナンよりファルコのソリッドモデルが展示されていたので
作成のキッカケを聞いたら 親族の方がアニメ関係の仕事をしていたということで作られたそうです。

未来少年コナン より ファルコ  1/72



 4,大石 直昭 さん

 

 2017年頃からソリッドモデルの作成を始めたということで ファントムを専門に製作しており現在は3機作られたとのことです。
 ファントムの空洞モデルの断面図を入手してその断面に合う木型を製作し型抜きして樹脂を流し込んで作られていました。 胴体と主翼は追加工をできるようにパネルを木ネジで固定できるようになっていていて、実際にテーブル上でばらばらにして中身を見せてくれていました。
 胴体下部の微妙な膨らみなどに凝っていて中心から主翼外側に向かっての形状などお話しされていて、 モデルを片手に眺めながら夜の一杯を楽しんでいるそうです。



分解しながら解説してくれました。 組み合わせに色々工夫がありました。 

  
部品 1個1個について解説。 型紙は胴体用のものです。


 5,瀧上 茂 さん

 

 ペーパーモデルを専門に作成されています。
 過去にはプラモデルは作成したことはありますが、ソリッドモデルは作ったことがないとこのと。
 ペーパーモデルですが 材料は同じということで誘われて参加するようになったそうです。
 モデルは基本的にA4用紙に収まるデザインを行うようにしているということで モデルの下に置かれている用紙を切り抜いて作成します。 用紙は表面が光沢のある写真用紙を使用しています。
 CGグラフィックでデザインしているそうですが 使用しているソフトウエアが ウィンドウズ専用の ペパクラデザイナー(公式リンク)のため 使い慣れたMACパソコン&Photoshopから両方使うようになるために慣れるのに苦労したようです。
 ペーパーモデルの作成は切り出してから接着剤で接着しますが、位置合わせで動かせないと困るので 発泡スチロール用のボンドなどすぐに固まらないものを使と良いですよと教えてくれました。 窓はフレームを残してくりぬいたあと セロハンや味付け海苔の底に入っているプラスチックなどを張り付けているとのことでした。
 また、主翼の中やポール部分などには竹ひごを細く割って入れると丈夫で仕上がりも良くなるそうです。 
 1機 デザインを含めて1か月ほどで製作されており 今までに36機位作られたとのこと。

ブレゲー14 1/100


 プロペラが回っているように見せています。 OHPフィルムにカラープリントしてカットし貼り合わせています。 2枚重ねたので濃くなりすぎてしまったとのこと。

グラマン ヴィジョン  1/144


左側 デハビランド カナダ DHC-2 ビーバー 1/88
     右側 グラマン J2F ダック 1/115


左側 中島1式戦闘機 1/82  右側 メッサーシュミット Bf109 1/70


左側 サボイア S.21 1/70  右側 グラマン TBF アベンジャー 1/110


 F4Bはプロペラが電動モーターで回っています。
 右手前のつまみで回転数が変わります。

左側 ニューポール 11 1/61  右側 ボーイング F4B 1/80


 P-51もプロペラが回っています。 ペーパークラフト側車輪下に電極を付けてモーターまで見えないように配線されていて 手で持つと止まります。 台座側には画鋲があって下から給電できるようにしていました。

P-51 MUSTANG 
 

 カタリナの下に敷いてある紙が元の型紙です。
 A4用紙にサイズを決めて作っているので 各機ごとスケールが異なりますね。
 この展示は手で触ってもOKですと張り紙していました。見た目より丈夫に出来ています。

PBYカタリナ飛行艇 1/124


 知人の書かれた本を元に作成した機体も展示されていました。
 下記が元になった本です。 



左側の本に出てくる MATILDAです。 1/64


 6, 小林 実 さん

 中学校の頃からプラモデルを50年以上作成してきて限界を感じてきたときに、福田さん、三浦さんに声をかけて頂き 5年前 65周年のあとに入会されたそうです。
 複座の機体が好きでタイガーモスをソリッドモデルで作成を進めています。 ソリッドモデルは初心者でこの4年間で タイガーモス と デ・ハビランド・カナダ DHC-1 チップマンク が共に製作中で 今回の展示のために ジオラマにしてみましたということでした。
 テーブルに敷いた和風の紙も色合いを考慮して 飛行機が引き立つように工夫したそうです。

 関係記事: 番外編 「フォッケの開き」 Fw190-D9  TAMIYA 1/48  リンク

デ・ハビランド D.H.82A タイガーモス  1/48


デ・ハビランド D.H.82A タイガーモス 縛帯と計器 1/48


デ・ハビランド・カナダ DHC-1 チップマンク T.10  1/48



 7,松崎 幸治 さん

 

 小学校4年生の頃から初めて74年ソリッドモデルを製作されているそうです。
 クラブへの入会はまだ20年ほどでそれまでは個人的に作品を作られていたとのことですが、親が木工関係の仕事をしており材料や工具などは家にあったので、作る環境が揃っていたとのこと。 材料の朴木も 材木の仕入れ関係から纏めて入手できていたそうです。
 このためプラモデルは一度も作ったことがないと話されていました。
 現在は作業場も広くなって、その中で寝たりできるようになっているという恵まれた環境で製作を進めていて、 数日かかる乾燥待ちの間には次の機体の製作を並行してでき、今までに250機ほど作成したということでスゴイ数ですね。
 6年ほど前には会場が知人から借りられたということで個展を1週間ほど開催され 50機と 下田信夫さんの航空機イラスト 50枚との共同展示という形でとても良い思い出になったとお話しいただきました。
 今回の展示では なんと30機も並べていました。 写真が多くなってしまうので 特に目についた試作機を中心に紹介させていただきます。

展示全景


リビッシュ DM-1  1/72               リビッシュ DM-2  1/72
 

リビッシュ P13a  1/72


コンベア XFY-1  1/72


コンベア XYF-1 ジェットエンジン型  1/72


サンダース・ロー SR-53  1/72


ボーイング XF-99 (XIM-99)  1/72


コンベア YF-102  1/72


コンベア YF-102A  1/72


リパブリック XF-103  1/72


特にF-106の開発機体がとても多かったです。
コンベア F-106-30 双発型  1/72


コンベア F-106X  1/72


ボーイング X-32A  1/72


 8,寺沢 一俊 さん

 訪問時不在でお話は聞けませんでした。
 機体と共にソリッドモデルに最近使われている材料が展示されていました。
 作成中のシコルスキーの胴体の下部は朴木で上側がケミカルウッドで作られています。

航空研究所施試作長距離機 (航研機) 1/32




ケミカルウッド説明&サンプル展示



シコルスキー S-40 製作中  1/48 



 9,相澤 清 さん

 ソリッドモデル歴 60年以上 ほうの木会のころから製作されているとお聞きしました。
 TSMCは中学生のときに一度離れましたが10年以上前に再度合流されたそうです。
 モデル作成が仕事となり、複数の人と製作してきて40年位の間に1000機位 製作してきたということで 超ベテランですね。 
 仕事を離れてからは 30機位 自分で製作を進めてきたそうですが、 長期間製作してくると自由な発想が出にくくなってしまうと話されていました。
 生活は大変ですが 自分が好きなことをしてきたということで楽しまれ、現在は別の趣味として鉛筆画も書かれているそうです。
 今回の展示で 1/144を多数展示していましたが小さいほどソリッドモデルは難しいのではと思ってしまいました。

DFSオリンピア  1/48


一式戦闘機 隼  1/144


川崎キ61 三式戦闘機 飛燕  1/48


零式艦上戦闘機  1/144


98式水上偵察機  1/144


カーチス P-40E  1/48


シコルスキー S-39  1/144


シコルスキー S-39  1/48


スーパーマリン ウォーラス  1/48



 10,武田 明夫 さん

 本人不在で直接お話は聞けませんでしたが、ペーパーモデル展示ということで、離れて見て一見材料は何だろうと思った機体ですが、スチレンペーパーで出来ている1/24の大きなモデルは空を飛ばすことができると聞いて驚きでした。
 展示用のものも戦闘機から旅客機まで幅広く作られていますね。
 仕上がりがとても綺麗で見ていたら 「これは神業(紙ワザ)だよ!」とTSMCの方が言われ、思わず納得してしまいました。
 隣には1/24のソリッドモデル展示もありこちらもしっかりと作られていました。
 センチュリーシリーズが中心で旅客機も並んでいます。

ホーカーシーフューリー FB Mk 11  1/24  飛行可能モデル


メッサ―シュミット Bf-109G6  1/24  飛行可能モデル


フライングモデル 説明  ページリンク


 続いてペーパーモデルです。

マクダネルドF-4EJ ファントムII (第301飛行隊)  1/72


F-16CJ ファティングファルコン  1/72


YS-11 全日空 東京オリンピック 特別塗装機  1/100


日本航空機製造 YS-11 海上保安庁所属機 1/100


TSMC ペーパーモデル ダウンロード紹介  リンク


 カッター片手に作ってみましょう。
 興味を持ったら ソリッドモデルの世界へようこそ となりそうですね。

 以下はソリッドモデルです。

ダグラス DC-8-22 (富士号)  1/100


リパブリック F-105D サンダーチーフ  1/24




コンベア F-102A デルタダート  1/24


マクダネル RF-101C-65-MC ブードゥー  1/24


ノースロップ T-38A タロン  1/24



 11,三浦 豊 さん

 ソリッドモデル歴は60年位で、本業も細かい手作業を要する技工士ということでその技術を生かして鋳物部品製作などを行っているそうです。
 モデルが1/24サイズが中心で大きいのですが、細かいところまで動くように作られており主翼 前縁が収納位置まで動いたり、折り畳み機構で主翼の展開、折り畳みが実物同様に金属のヒンジで動くし、窓のレールがきちんと作られ開閉までできるようになっていました。
 さらに驚きは脚にスプリングが仕込まれ上下に動くことでした。 地上停止時のバランスが難しかったということで、想定外で只々見入ってしまいました。 ヒコーキ雲で初めての短時間動画を掲載しておきます。
 
グラマン F6F ヘルキャット 1/24


 主翼の折り畳み動画 リンク (ファイルサイズ 1.6MB)


 チャンスボートは製作に11年かかったそうです。
 ノーズの75番は出来上がり時75歳になっていたので記念に付けたそうです

チャンスボート F7U カットラス  1/24  




 前脚サスペンション動画 リンク (ファイルサイズ4.07MB)


ノースアメリカン F-100D スーパーセイバー  1/24


 絵を描くことも趣味ということでソリッドモデルの箱にはきっちりと1/24のF-100Dが描かれていました。  


97式艦上攻撃機 1/24  製作中展示 主翼の両脇の丸いものはエンジンカウルの型抜きです。


 12,北原 啓二 さん

 ソリッドモデル歴は40年以上で 今回の展示では F-86Dが最新の機体とのことでした。
 下記写真は製作の古いものから順番に並べました。
 スプリントオブセントルイスでは主脚タイヤにホイルキャップが付けられていますが、きちんと糸で縫われており、実機の運用時 滑走路の草が巻き込まないようにいていたと説明されていて、機体の各部を皆さん良く調べて理解しながら作られていることをより感じました。

ロッキード F-104J スターファイター  1/24




セスナ 195  1/24


スプリットオブセントルイス  1/24


 エンジンカバーの渦型の仕上げですが、リューターに専用に自作した棒に1000番紙やすりを取り付けて 丸形にくりぬいたテンプレートを当てて上からリューター先端を当てて1個ずつ表面の模様を付けたということでした。





ノースアメリカン F-86D セイバー  1/24



 13,木林 靖忠 さん

 TSMCへは2012年に参加。 ソリッドモデル製作は15年ほどで、4発プロペラ旅客機を専門に作ってきたそうです。 1機製作するのの2年ほどかけているそうです。
 最近製作中のDC-7Cは8機目で、今回製作途中の状態で展示してくれていました。 まだアルミを張り付けている途中段階でこのあとアルミ表面の磨きや窓の磨き作業などを行った後に塗装作業が行われるそうです。 
 今まで製作した機体のアルミ素材ですが、なんとビールのアルミ缶を再利用しており、厚さが0.1mmで表面が潰されると変形して使用できなくなるので使用済アルミ缶の取り扱いには気を付けているとのこと。 ソリッドモデルはリタイヤ後に始めたそうですが1機目から上手く製作できたというので手先が器用なかたという印象でした。 始めたのが遅かったということで道具はどうしているのか質問しましたが、この15年の間に ボール盤、旋盤、フライス盤、金属カッター、大工道具、ベンチソーなど一通り揃えたそうです。 製作した機体は 展示用のショーケースを製作し5機飾ってあるとのこと。 
 写真はお聞きした製作順に並べさせていただきました。

ボーイング 307 ストラトライナー 1/50




ダグラス DC-6  1/50


ロッキード L-1649A スターライナー 1/50




ロッキード L-049 コンステレーション 1/50




ボーイング DC-7C セブンシーズ  1/50





 14,手柴 有邦 さん

 TSMCへは2000年から参加しており 50歳から始めて23年目とのことでした。
 スケルトンモデルは3機目で ソリッドモデルでは5機目となるそうです。
 このBAC TSR2は 機体表面がベタなもので 中を見せることを考えて製作されたそうです。
 展示方向がスケルトン側が見学者から見えるようになっていたので、構造をお聞きしたら、見えている骨組みは右半分の外装が普通に製作されている部分のソリッドモデルの木材部分に差し込んでありモデルに強度を持たせているとのことでした。

BAC TSR-2  1/32








ブリストル・シドレー オリンパス MK320-22R  1/32



 15,福田 光孝 さん

 TSMCへは2000年から参加しているということで 隣に展示していた手柴さんと同じでした。
 プラモデルの車などを製作してきましたが 静岡のホビーショーで見たことからソリッドモデルの製作を始めたそうです。
 ソッピースは左側から構造が透けて見えるようにしていました。
 展示は2機とも複葉機で骨組みが見える状態で組んでいますね。

ソッピース 7F.1 スナイプ  1/16




 エンジンは脱着式になっていてエンジン単体で展示できるように実物の写真と並べて展示してありました。 展示機体はエンジンカバーがあるのであまり見えない部分になっており 見せる工夫がされていますね。 (上の写真の通り 右側がソリッドモデルエンジンです)



 カーチスはまだ製作途中ですが、主翼のリブなどは素材をレーザーカットして作られており、レーザーで素材が溶けて変形してしまうので素材選択が大切であることや、斜めに通りてあるワイヤーを通すために穴の位置調整が難しいことなどを説明いただきました。
 この先の仕上がりが楽しみですね。

カーチス BF2C-1  1/16









 16,安土 潤吉 さん

 TSMCはまだ10年ほどですが 10機ほど製作されたそうです。
 トレーラーを付けたジオラマのように牽引されているものがありますが、トレーラーは既製品を流用しているということでした。 X-3用トレーラーに載せられた機体が1/32なので 1/35サイズの大きめの物をさがして違和感なく載せられているように見えます。

ダグラス X-3 スティレット  1/32


ミグ 21 SM   1/32




サーブ 35 ドラケン  1/32


デハビランド DH88 コメット  1/32


デハビランド DH103 シーホーネット  1/32


ドルニエ Do18  1/48



  17,渡辺 守 さん

 TSMCは50年位とのことです。
 今回 極小のソリッドモデルを多数展示していましたが、小さくても製作に2〜3か月は要するそうです。 小さな機体にメーターなどインテリアも作成していますし、手前に並べられたエンジンの数々を見ていると どれだけ苦労して作成しているのかなと思ってしまいました。
 製作機数は100機以上とのことでした。

展示全景 右手前には拡大観察用にルーペが置かれていました。


1/150の一部 モデルは各々組み立て前と完成後で並べての展示でした。


 カメラのピント合わせが難しいくらい小さいです。

エンジン展示の一部 GAZ-M1、Shvesov M-11、Continental C-85 


零式練習戦闘機 1/150


 中まで作られています。


零式艦上戦闘機 21型  1/150


九七式司令部偵察機  1/150


零式練習戦闘機 1/50  製作中機体


輸送機 C-1  1/150  製作中機体


射撃照準器 上 Revi 16A 下 Revi 16B  1/2


  18,宇野 昭房 さん

 TSMCに入って7年ほどとのことでした。
 自由に製作されている感じで趣味を楽しんでいる感じでした。
 下に芝生のプリントが敷かれており、これで雰囲気が変わりますね。

メッサ―シュミット BF-109F-4/2  1/32


フォッケウルフ  Fw-190A-8  1/32


川崎 キ-100 五式戦闘機 1型  1/32



  19,倉持 薫 さん

 倉持さんは15歳のころ 当時 TSMCの前身である 温知会 の時代からソリッドモデルの製作を続けてこられた方とお聞きしました。 パイオニアと言えるメンバーの方ですね。
 展示機体はNAVY BLUEが多く この色がとても好きということで多く使用されているそうです。
 F-104の機体もありましたが、これは4〜5年かかったとのこと。
 大きなソリッドモデルの製作中の機体も展示されていましたが、作り方など来訪者に手に持って元気に説明されていました。

ダグラス A2D スカイシャーク    1/50  


ダグラス AD-4W スカイレーダー (グッピー)  1/50


ダグラス AD-6 スカイレーダー  1/50


ダグラス F2D-2 スカイナイト  1/50


ヴォート F4U-5NL コルセア    1/50


フランス RankIV 艦上戦闘機 F4U-7 Corsair  1/50


グラマン F9F-5 パンサー  1/50


アメリカ トライモーター  1/50


ノースアメリカン RA-5C ビジランティ


ロッキード CF-104 スターファイター 1/24


パイソン タンカー  1/50  製作中機体


  20, TSMC OB 飯塚 勇 さん

フェアチャイルド C-119 パケッット  



  21,福岡エアロレプリカクラブ 長曽我部 晃 さん

中島97式艦上攻撃機1型  1/32



  22,その他展示

 プラモデルが出回る前のソリッドモデルキットや母材となる朴木が展示されていました。
 希少なものですので紹介します。














  あとがき

 今回の掲載が長く感じておられる方も多いと思いますが、今回こだわって掲載している理由を少し書かせて頂きます。
 ヒコーキ雲に投稿頂いている写真の中で ソリッドモデル製作者から頂いたものが多数あります。 それはモデルを作成するために写真をたくさん撮られて製作時の参考に使用していることも多いと思われ、撮影記録などをきちんと残されており、掲載時にとても役に立っています。
 しかしながら、現在はソリッドモデル製作者の多くの方々が高齢化してきており 一部の方はソリッドモデル製作者が絶滅危惧種となってきているとお話しされていて、 実際 クラブメンバーの方々の年齢は高いと感じました。 機体製作のための寸法やマーキング、実際の加工など製作にとても時間を要するので、過去に仕事をしながら多くのソリッドモデルを余暇時間に作ってこられたのは、現代と異なり、とても苦労が多かったのではと思います。 その後 プラモデル世代に切り替わって、形状などは出来上がっているので仕上げの塗装など 大きく時間短縮になったとかんがえられますが、プラモデル愛好家でさえもプラモ作成者が減ってきているということを心配しているという声を耳にします。
 現代はスマートフォンでのゲームなど仮想世界で楽しむ方が多く ものづくりをされる方が減ってきていると肌身に感じています。
 次回 TSMCの大展示会の開催は5年ごとお聞きしていますが、それまでにはさらにソリッドモデルの製作者の高齢化がさらに進んでいるのではと危惧しています。
 このようなことから、今回は 現在製作されていない方でも興味を持っていただけるよう詳しく掲載させていただきました。 不慣れで説明に不備があると思いますが ソリッドモデラーの趣味の世界の一部でも理解し 興味を持ってくれる方が増えてくれればと思います。 (編)