・ 日本航空協会が出版した数々の書籍の中で、1966年に発行された日本民間航空史話と双璧をなす重要な航空歴史研究書です。
その推薦の弁をくどくど書くよりも一年前の日替わりメモを
再録しておきます。その気持ちに変化は無く、付け加えるとすれば、藤原洋、藤田俊夫両氏だけでなく柳沢光二氏もJレターの探求と本書編纂に深く関わっていたことくらいであり、内容は現情勢下では最高のものであると太鼓判を捺しておきます。
日替わりメモ 2015/04/05 日本民間航空機登録記号 |
○ いよいよJレター(敗戦前の日本民間航空機登録記号)の研究本が出版される
二年前の三月に日本航空協会から「豪華本 それでも私
は飛ぶ」が出版され、ヒコーキ雲でもその書評を書いたのですが、末尾に次の文句を挿入しておくことを忘れませんでした。皆さん、覚えていますか?
著者の藤原洋さんと藤田俊夫
さんは、数少ないJレター(敗戦前の日本民間航空機登録記号)の研究者です。それ故に黎明期の写真集などを編集できるのですが、『その前にやるべきことがあるので
はないですか』と敢えて苦言を呈しておきます。
それは、Jレターの一覧表の公表です。
私は2010年の學聯機の事故に取り上げていますが、Jナンバーを調査するのにアメリカ人が作ったサイトを参考にするといった、それ
は一例にすぎませんが、日本人として実に情けない状態が未だに続いています。
お二人とも日本航空協会に世話になっているのなら、協会の最重要のテーマとして、日本民間航空機登録記号集を作成公表するように努めて頂きたいと存じます。日本の航空史の基本
はそのデータベースがあって初めて成り立ちます。その基本の生成を世界中が待っているのです。まだまだ不明が多いからと言い訳を言っているうちにも史資料
はどんどん消えていきます。失礼ながらお歳も召します。走れメロス! |
さて、メロスが走り出したようです。日本航空協会航空遺産継承基金が個人賛助員(賛助金12,000円)を今年度も継続して欲しいと振込用紙同封で寄越してきた文書に、大要次のように書いてあります。
藤原洋
、藤田俊夫両氏を初めとする民間航空機研究者家の調査結果及び国立文化財機構東京文化財研究所の協力により、書籍『J-BIRD
写真と登録記号で見る日本民間航空機』の出版を予定しています。 |
協会の最重要のテーマとしてやれという佐伯の年来の主張
は、ひとつには、全国の展示保存機の悉皆調査であり、かつ、Jレターの調査でした。前者については、例えば昨年12月に山梨、長野、群馬の各県で約30機の調査を行ったそうで、逐次進んでいるようです。そして、いよいよJレターの研究本の出版が発表されました。
航空遺産継承基金の藤原さん、藤田さん、長島さん、東文研の川野邊さんらに、田舎の紳士が泣いて喜んでいると申し上げておきましょう。
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・ 出典の中にインターネット航空雑誌ヒコーキ雲が「ヒコーキ雲」として明記されています。
その一例 (144頁)
・ また、謝辞(8頁)の中に協力者として佐伯邦昭の名もあります。
個人に対してではなく、インターネット航空雑誌ヒコーキ雲に関与するすべての皆さんに対する謝辞として受け留めましょう。