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国産旅客機YS-11の歴史 |
航空科学博物館と成田空港のYS-11展
航空科学博物館内での企画展示「YS-11」
撮影2007/04/06、07 航空科学博物館金澤理勝、にがうり 撮影金澤理勝
金澤理勝
ノーズ・セクションの一部外板をはぎ、スケルトンで中身が見えるようにして、手の込んだストラクチャーを間近にみて想像していただくようにしています。
1950年代から60年代初め、電卓がなく手動計算機、計算尺、ソロバン、三角関数表をてもとに図面をひいた人たち、あの数多いリベットを耳栓をして打ちつけた人たちの先人の苦労を垣間見る思いです。
YS−11が成功したか、否かは何回かの催しで議論されているので触れていません。にがうり
誰かが書いてますが「YS-11は世界最大の人力機だ」そうです。私も他機種までは調べていませんが・・・。
YSの動翼すべてはパイロットの腕力、脚力頼りです。動翼に油圧なんて使ってなく戦中の陸海軍爆撃機と同じです。
ただし試飛行で判った飛行安定不足の大改修(いわゆる3舵問題)で主翼上半角増や人力操縦ゆえの操舵力不足(特に横安定)があってエルロン、ラダーのタブをバランス・タブからスプリング・タブに変更しました。スプリング・タブの方が機速に合う操舵効果(高速から低速の巾)が大です。
話しがそれましたが、つまりYS-11の床下ケーブルは操舵、油圧、空調、エンジン制御その他の多くはケーブルで引っ張ります。ケーブルの悲しさで引く力だけなので一つの機能には行きと帰りの2本のケーブルが必要なのです。バイカウントはアルミ・ロッド(アルミ管)も併用して行き帰りを1本ですましています。桁のリベットが多いなあという感想もありますが、リベットの数が少数か多数かは劣化、損傷への設計者気質もあり、YS-11においては頑丈性の一端でもあります。
撮影にがうり
撮影にがうり
撮影金澤理勝
YS-11の床下の各種コントロール・ケーブル
撮影にがうり
撮影にがうり
佐伯から : この頑丈な床下桁を見て、2年前に訪れたJAMCO成田事業所でのA380のフロアビームを思い出しました。人生録 関東・東海遠征記一日目参照
炭素繊維複合材のおかげで長さ7メートルもあるのに重さはわずか15キログラムです。これでA380の2階フロアを支えています。YS-11の1本の桁を女性が持ち上げるとすれば何人掛りになるでしょうか。
撮影金澤理勝
撮影金澤理勝
準備中 撮影2007/04/01 HAWK 搬入前の記録は千葉県A3520参照
成田空港のYS-11展
成田空港第二ターミナルビル地下1階エスカレーター横
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