US-2の迷彩ですが、個人的には軍用救難機も迷彩にするのが当然だろうと思っています。救難機は見つけてもらうのではなく、見つけるのが仕事ですから。遭難者に見つけられやすいということは、敵の目にもつきやすいということですからね。僕が遭難者だとしても、有事ならば「あんな派手な機体できやがって、助けられる前にやられちまう」と不安になるかもしれません。
電子センサーの発達した時代に迷彩にいかほどの効果があるのかということもあるかもしれませんが、僕が救難機のパイロットだとして、100回に1回でも迷彩のおかげで相手が見失ってくれることがあれば、自分の機体には迷彩をほどこします。現行のUS-1Aのような派手な色で飛べといわれたら、「立派に死んでこい」といわれたような気分になるでしょうね。
いまは有事とはいえないでしょうが、それは戦争をしていないというだけであって、いつでも潜水艦や不審船はうろうろしているわけですし、小競り合いも絶えない。自衛隊としては有事に準じた備えた(塗装)をするのは当然と思います。もちろん、好き嫌いでいえばUS-1の派手な塗装は好きですけど。
佐伯から : ありがとうございます。
これについては、防衛省も、Zさんのように軍用救難機としての理論をもって答えてくれたら、違う対応になりました。「平時」という言葉を公式に用いているから論理的におかしくなっているのです。有事視認性を否定しながら、底の塗装に救難機視認性があるがごとき答えも噴飯ものです。
岩国航空基地のホームページにあるように、現実には平時運用が100%であって、7機体制を有事で使うなんてあまり考えられないのが実態ですから、「平時から有事に至る幅広い運用環境」という説明には余程の説得力が必要です。防衛省の若い事務官に説明させるのは無理かもしれませんね。
まあ、私の持論は、あっさり、海保所管のJAナンバー機にして、巡視船との連携を図る方がはるかに現実的だし、武器輸出三原則に触れずに輸出もできて新明和も助かるだろうということです。有事にはウエットで徴用できるように法律をこしらえておくとか。海自岩国の第71航空隊をそっくり海上保安庁岩国航空基地に変えて、厚木待機の機体は羽田待機にしてしまえ、なんて言ったら笑われますか。
なお、石破元防衛相HPのご意見欄にも疑問をぶつけていますが、まだ答えがきません。必ず読みますと書いてあるので、読んではおられるとは思いますが、きっと困っているのでしょうね。
高視認塗装と低視認塗装の比較
撮影 2011/09/21 10:52 岩国航空基地祭にて
少し暗くすると‥‥